8月10日(月)晴れ
祭日だったけど、お盆休み中だからか全く祭日とは感じられなかった。ついでに曜日がよくわからない(笑)。
朝から仕事で、夕方、職場を出るとモワッと熱い外気を感じた。風がない。
昨日、文庫の発売を調べていて知ったいつも夢をみていた: よく食べよく歌いよく生きた巴里東京ぐらし (河出文庫)が気になりいつもの本屋に寄り現物を手に取るが、今日はなんとなく買わず。石井好子さんの本は河出文庫から、何冊も出てるんだなあ。うーん、集めたくなる可愛らしい装丁揃い。ムラムラ。
こんなラインナップ。だが、あまのじゃくな自分はたぶん女ひとりの巴里ぐらし (河出文庫)を、まずは買うように思う。
夕ごはんは夫作のピザ。生地が薄く、具が多いのが特徴(笑)。家で作ると、出来立てが食べられるのがいい。
夫の実家には日帰りで帰省という話になったが、「自分はいい(行かない)」と、きっぱりと断る。お盆には帰省しなきゃという決まりごと、大事なのもわかるけど、こんな時に何も無理して決行することもないんじゃないかと思う。夫は結局、娘たちを連れて日帰りで帰るつもりのようだ。
ジェーン・スーのラジオ“生活は踊る”にステーショナリーディレクターの土橋 正さんがゲストで出てらしたので、タイムフリーで聴いてみた。
テーマは、賢いノートの使い方。スーさんはこの↑ロルバーン・ランドスケープにお父さまの介護予定などを書き出して、頭の整理をされているとか。
土橋さんが「考える」ことを大事にするというお話をされていて、静かな、落ち着ける空間に身を置くことを好む自分は深くうなずくのだった。
寝る前、体重計に乗ってみる。もちろん体重に変化はない。今まで、夜遅くなってから何かクサクサしてお菓子を食べることがあった*1ので、まずは夜食べないことから始めてみよう。次元が低いのは許してほしい。
*1:早く寝ろって話だが。
8月9日(日)晴れ
布多天神の骨董市へ。布多天神、調布駅からそう遠くもないのにいざ着いたらそこそこ具合が悪く、怪しい人になっていた自分(熱中症体質)。そんな訳で、ただ一周して出てきてしまった。
なんとか持ち直して、昨日ネットでチェックしておいた体重計を家電量販店で買う。10年以上ぶりに買う体重計、いろいろ計れるやつにした。値段が安いことに驚く。
その後、次女から聞いていたつつじヶ丘の雑貨屋さんへ。「え、こんなところに?」というくらい閑静な住宅街の中にそこはあった。なつかしいモノ、キッチュなモノ、民芸系なんかもあり。テイストは幅広い。
店主は30代だろう(面識のない方とひさしぶりに話した気がするな)。やっぱり、好きなことを仕事にしているひとはしみじみ面白いなー。憧れの気持ちもある。
フランスの絵本カロリーヌちゃんシリーズに出てくるプフ(ねこ)とユピー(犬)の絵本を見つける(画像左)。これは買うしかないわ〜(笑)。
京都のすてき書店・恵文社の『みんなの古本 500冊もっと』も(画像右)。2009年12月から2010年1月まで開催された“冬の大古本市”を記念して制作されたものだそう。作家やアーティスト、雑貨店店主などがひとり4冊ずつ本を紹介していて読みでがある。ワクワク!
わーい、かわゆい。このテのおにんぎょには弱いのだ、こりゃあ買うよね。いやー、充実した買い物ができた。こんな時間を待っていた!
途中のコンビニでアイスを買って、炎天下のもと、食べながら駅まで戻る。ホームランバー、10年ぶりくらいに食べたような。美味しかった。なんかこう、“夏”を楽しめた気もする。
帰ってから、家族の目を盗んでいそいそと体重計に乗ってみた。現実をきっぱりと表示してくれる体重計め、ちょっと呪わしい気持ちになった。が、これから毎日お世話になるので、部屋の片隅に鎮座させる。
8月8日(土)晴れ
世間はお盆休みに突入したようだ。
死にたい人のすべての人に質問している。「もしかして退屈してないですか?」と聞いてみたら全員が「退屈です」と答える。これはなんだ?もしかしてみんな退屈してるだけだったりして。。。
— 坂口恭平 (@zhtsss) 2020年8月8日
見かけたこのツイートにうなずく。自分が「あー、死んだら楽になるなあ」と思った時のことを振り返ると、確かにそこには「退屈」があったから。退屈→空虚な気持ち→絶望、ってコースか。人間の心理は、意外とシンプルなものなのかも。
今日と明日は休み。食料品の買い出しに行く。
昨日、夫から非情なひとこと(「太った」)を言われ、一日中その言葉が耳から離れなかったので、ならばとドラッグストアで錠剤(ビスラット アクリアEXってやつ)を買った。
画像が大きすぎて若干引く(笑)。お試しで1週間分の小袋を買おうと思うも「1週間で効果が出るわけない」と悪魔(それは夫)のささやきが聞こえ、瓶のものにえいやっと投資(これを投資と呼ばずして、なんと呼ぼう)。ひと瓶が3週間分ということで、まずは21日間飲み続けることに。これは漢方の「ボウイオウギトウ」というもので、「水分代謝を高め、溜まった水分を押し出します。」とのこと。はいはい、どんどん押し出してほしい。薬の箱にはデカデカと「更年期などのむくみ・脂肪に」と表記されており「うーん、自分もそんな歳になったのだな」と、ある意味、感慨深い。ここ数年、我が家の体重計がまともに稼働してない(表示部分が破損して見づらくなっていた)のもよろしくなかった。道理で太り放題。明日、新しいのを買うことにした。
タブレット純のラジオでは、トニー谷の“アベック大作戦”の様子がかかっていて笑った。
こんな感じ。視聴者参加型の番組だったようで、いい時代だなあ。
あと、ユーミンの“翳りゆく部屋”がかかったが、パイプオルガンの、あの深遠な響きが好きだな。
ラジオは、自分の意図しない曲がかかるのがいい〜。「うわ、なつかしい!」とか「あー、あの頃この曲、聴いてたなあ」とか、こころに不意打ちを食らう感じがね。
夜、何かシュパーッとしたものが飲みたかったが、今日はカロリーを考えて、強炭酸の天然水を飲んだ。効果はいつ出てくるんだろう。
8月7日(金)曇り
朝から夫に「すごい太ったね、大丈夫?」と心配されるなど。うるさい、太ってるのは昔からだ(人生において、痩せている時期は皆無)。今さらのように言わないでほしい。
とはいえ、昨今の脇のムチムチ感とか、腹部のタプタプ感とか、臀部のどっしり感に気づいてない訳じゃない。降り積もる雪のように、毎日少〜しずつついてくる脂肪の層が現在の様相を作ったのねん。まあ更年期太りってやつでしょうか。
現実を直視しろと言われたようで「すごい太ったね」という言葉が、ずっと頭の中をリフレインしていた。
暑いとうなりながら、図書館へ行く。
以下が借りた本。
『異人たちとの夏』山田太一(新潮文庫)。映像では見たことあるけど、確か小説は読んだことないなーと思って。かなり昔、お父さん役の片岡鶴太郎と息子役の風間杜夫のやりとりに号泣した記憶があるのだ(映画版をテレビで放送していたような気がする)。「これぞファンタジー!」と思ったのも覚えている(ちなみに自分、小説はあまり読まない)。
山田太一は好きな脚本家。自分が小さい頃に放送された“男たちの旅路”、再放送を見逃して後悔した“岸辺のアルバム”あたりを見たいものよ。
画像が出ない。『東京人』2019年12月号 特集は「偏愛文具 手書きを味わう」。文具が好き、直筆のノートや手帳も大好きなので、こういう特集には弱い。高山なおみさんのアーティストノート、“珈琲専門店エース”(のりトーストが有名。食べてみたい!)の清水英勝さんの書くメニューに目が釘付け。
『多摩のあゆみ』第174号 特集は「用水と暮らし」。こちらも借りた。
以下は、気になって借りなかったもの。メモ。
風景印…スタンプと散歩と収集のドッキング。あとは、どの切手に風景印を合わせるかという愉しみもあり、なんというか、ちょっと余裕のある(?)大人の道楽だと思う。やりたいんだよなあ。しかし、自分の根本に収集癖があるのをわかっているので「こりゃ大変なことになる」と思ってしまい(それも過剰に…)、いつまでも踏み出すことができない。
滝山コミューン一九七四 (講談社文庫)で知った原 武史。こんな日記も書かれていたのね。なんと言ってもまず、タイトルがいいなあ。
思うように移動ができないので、この頃、ますます紀行文に惹かれてしまう。東京するめクラブの3人(村上春樹、都築響一、吉本由美)で熊本を旅する章が読みたくなった。
夕方から仕事。気持ちがブルーというか、ロウ。なぜか、不安な気持ちがぬぐえない。が、何事もなく無事に終わる。
自分のこころの根っこにあるものとは。夜、読み終わったかなわないを傍らに、ぼーっとする。
8月6日(木)晴れ
75年前、広島に原爆が投下された日。
15歳の頃、友だちに誘われて、YMCAの平和学習のワークショップ的なものに参加したのが広島を訪れた最初。資料館の展示はものすごいインパクトがあり、衝撃を受けた記憶がある。記念式典にも参加した。今覚えていることといったら、お好み焼きは、かの名店“みっちゃん”で食べたこと、全国から同じくらいの歳の子が参加していて、中でも熊本から参加したという女の子が可愛くてうらやましかったこと、同じグループだった広島の年上の男のひとが気になったこととかで、当時の感情は全く思い出せない。路面電車が走る美しい街広島。その2年後に修学旅行でも訪れて、やっぱり美しいと感じたっけ。
今はただ、平和を祈ることしかできない。
出勤前、なぜか、とある人のことを思い出した。どうしても許せない人。大嫌いと言っていい。その人の周辺には、同じく、やっぱり好きになれない人がいて、自分と歳が近かっただけに「…」となる。過ぎ去ってしまった人間関係でもう会うこともないのに、その奇妙な数ヶ月を思うと、未だに忸怩たる想いがする。
昨日ツイッターでつぶやいたツイートに、作者であるパリッコさんから反応を頂き、出勤途中、舞い上がる。やったー! 同じ時代を生きているよろこび。
ここからは余談だけど、そういえば『たまら・び』の94号(特集は「まちの酒場、まちの地酒。」)にパリッコさん、載ってらした。武蔵小金井の大黒屋で呑まれている。大黒屋って、画家の牧野伊三夫さんもお好きな店じゃなかったかな。
お酒はそう呑めないけど、お酒の“場”や呑みかたを追求してるのを見るのが好きだ。自分の中にまぎれもなく、おじさんがいるのを感じる。
仕事は今日中にやらねばなことがあり、そこそこ忙しかったのであっという間に時間が過ぎた。
夕ごはんは簡単に、親子丼、トマトとモッツァレラチーズのカプレーゼ、キャベツのアンチョビ炒め。暑いからシュパーッとしたものが飲みたくて、ファンタオレンジを飲む。ひさしぶりに飲むジャンクな味わいがよろしい。明日はファンタグレープを買ってしまいそう。
8月5日(水)晴れ
暑い。夏なんだから暑いのは当たり前なんだ。と思いたいけど、やっぱり口にしてしまう「暑い」。今日も仕事は休み。
行ったことのないブックカフェとか海が見える場所とか、行きたいところは思い浮かぶのだが実際に今、行ける気がしない。コロナへの感染はもちろん、暑いとすぐに熱中症のような症状が出るのを恐れて、というのもあり。とはいえ、ストレス溜まる〜。
図書館に行こうと思ったけど「いや、本を買おう!」と意気込んで、いつもの本屋へ。
うひょひょ〜、ついに手に入れた! 『タブレット純 音楽の黄金時代 レコードガイド』(シンコーミュージック)。今までにも見ていたはずの棚、何回か「(純の本が)あるかな」と物色していたのに見つけられず。が、今日はあるのを発見してしまった。「これは運命」と、いいように解釈して買う。
『のみタイム 1杯目 家飲みを楽しむ100のアイデア』パリッコ/スズキナオ(スタンドブックス)。今日発売。バッチリ店頭にあったので、迷わず買う。
ひさしぶりにブックオフにも立ち寄る。
『俺様の宝石さ わがアメリカ横断紀行』浮谷東次郎(ちくま文庫)
なぜか最近、ずいぶん前に売ってしまった浮谷東次郎の本があったなあと思い出していたところ、ブックオフの棚にこの本を見つけて思わず手に取った(前に持っていたのは がむしゃら1500キロ―わが青春の門出 (ちくま文庫) だったな)。東次郎は将来を嘱望されていた若きレーサー。練習中の事故により、わずか23歳で逝去。日記や手紙からあふれ出る、自信や自由闊達さがとてもとてもまぶしいのだ。暑い中で読みたくなったので購入。
あー、今日は収穫アリでうれしいブックハントだった。お盆は夫の実家に帰省せず連日仕事だけど、どこかで夏らしいことしたいなーとぼんやり思っていて、それは「黙々と本を読む数日」をイメージしていた。では何を読もうか?と考えた時、漠然と岩波少年文庫か福音館文庫の連作モノ?と思い、ならば、子どもの頃大好きだったくまのパディントンシリーズ揃えちゃおうかと妄想してたのだけど…今日買った本をじっくり読もうかなと考え直した。
夕日を見ながら呑もうとミントハイボールなるものを買ったが、なぜか夕日が落ちてから呑み始める。おまけに6%と、自分には高いアルコール度数のため、なかなか呑み終わらない。夕ごはんはゴマだれの冷やし中華。冷やし中華は毎日食べてもいいくらい好きなので満足。
8月4日(火)晴れ
明日から1週間遅れでこのブログを更新していこうと思い、準備。毎日、生活の断片をメモしつつ手を入れつつ、書いていこう。
そう思うと楽しみなような気がしてきた。誰に頼まれたわけでもなく、自分で「書こう」と思ったのだから。あとは書けても書けなくても更新し続けるのみ(こう書くと苦行のようだけど、今まであまり意識してこなかった「続ける」ことを、今はしたい)。
午後はハハの通院の付き添い。往復の電車で読もうと、リュックにかなわないを入れた。4年前、初めて読んだ植本一子のこの本は、いろんな意味で強烈だった。アダルトチルドレンへの言及に「ふーむ」とうなったものだ。
先日、部屋の整理していて見つけた切り抜きに、植本一子と末井 昭の対談(『BRUTUS』2017年1月1日&15日号)があり、「現実の余計な部分をカットしていないものが面白い」(意訳)とあって、「そうそう!」。だからこそわたしはこのお二人が好きなんだと再認識した(末井さんの自殺会議もオススメです)。
本にすがる、頼る。困った時にはページをめくる。本のチカラみたいなものを信じている。
川崎駅のホームでは、風を感じて気持ちよかった。病院の最寄りの駅でハハと待ち合わせ。診察はスムーズですぐに順番が。ハハは先月入院して、とある処置をしたのだが、それ以降は不快な症状もほぼなくなった旨、先生に話す。特に診察はなく、また症状が出たら来てくださいとのこと。まあホッとする。「これ、美味しかったのよ〜」と、前回気に入ったというミニストップのカフェラテを飲みながら、病院のラウンジでくつろぐ。「ひさしぶりにのんびりしたわ〜」と話すハハ。コロナ禍で、他人と話す機会が減ってしまっているのだ。
横浜駅に出て、高島屋で夕ごはんのおかずを買ってもらう。有隣堂で本を見るというわたしについてきたハハは、料理の本を買っていた。ジョイナスの地下で別れる。ちょうどツイッターで「ジョイナス、7月いっぱいでこんなに店が閉店しちゃう」という画像を見かけていたが、それを目の当たりにして言葉も出ない。まさにシャッター地下街。これもコロナの影響だと思って、つくづく悲しくなった。
そういえば、有隣堂*1では、レジ裏に並べられたたくさんの本を見て驚く。↓これ。
1969年に作家の武田泰淳と親友の中国文学者である竹内好、泰淳の妻の百合子の三人で出かけたロシア旅行を、武田百合子が日記に綴ったものを書籍化したものが『犬が星見た』(中公文庫)です。
— 有隣堂横浜駅西口店 (@yurindo_ykonisi) 2020年7月19日
三人の大旅行を文字で楽しんでみませんか。1号レジ裏にて大展開中です。 pic.twitter.com/xOZ8MZcbqZ
あとがきを思い浮かべただけでうっすら涙が出ちゃうこの本を、こんなにプッシュするなんて!と勝手にうれしくなった。書店員の心意気、見たり。
通院に付き添う日は、親が歳をとるという、向き合いたくない現実に向き合う日。毎回、どうしたって気持ちが忙しい(笑)。慣れることはない。
お疲れさまでした。