採集帖

本を読みながら考えたこと、など。

8月12日(水)晴れのち雷、ゲリラ豪雨

8月12日といえば、日航機墜落事故の日だ。あれから35年が経つのか。
なぜかその日のことは鮮明に覚えている。高3だった自分はニュースを見ながら「これは大変な事故が起きた」と思った。昼間通っていた夏期講習で、その前の日くらいに、思いきって気になる男の子に手紙を渡したため(そんなことは後にも先にもその1回しかない)「もしかしたら電話が来るかも」と、変な緊張感を持っていたことも覚えている(電話が鳴ることは、もちろんなかった)。
数年前、墜落遺体 御巣鷹山の日航機123便 (講談社+α文庫)や、文芸誌に掲載された川上慶子さんのお兄さんの手記などを読んだが、壮絶としか言いようのない墜落現場や遺体の様子、助かった慶子さんへの想い…ただただ、胸が痛かった。


日帰りで帰省するという夫と長女が、朝4時台からやかましい。鈍感な自分でも目が覚める。行かないと言っていた次女も、結局一緒に出かけて行った。6時過ぎに。

洗濯して、あとはひとりの時間を満喫…と言いたいところだが、あまりの眠さに机でうつらうつら。そして、ほんの短い間だったと思うけど怖い夢を見た。うわ、危機一髪! しかし夢の中で「これは夢だ」とわかっている、怖いのに緊迫してない夢。

思いきってふとんに戻って、いつも夢をみていた: よく食べよく歌いよく生きた巴里東京ぐらし (河出文庫) をぐいぐい読む。読了。石井好子さん、二度結婚されていたことは知らなかった。華やかな世界に生きつつ、料理をふるまうのが好きな、大らかな女性というイメージだったが、実際の生活は本当にいろいろあったのだなあ(そりゃそうか)。けれど、いつも前を向いて走って行くバイタリティがある。ひょんなことからフランスで成功したのも、彼女のその性格に神様が微笑んだのだろうと思わせるものがあった。なんともかっこいい女性だ。次は、石井好子 追悼総特集 シャンソンとオムレツとエッセイと (文藝別冊)が読みたくなっている。

 
午後、暗くなったと思ったら雷、そしてあっという間に激しい雨が。悪い冗談のようだった。天気予報は当たった。焦って洗濯物を取り込む。セーフ。

そうこうするうちに、夫とむすめたちが帰ってきた。はやっ。録りためていて、途中からまだ見ていない“野ブタ。をプロデュース”を見ようと思ったのに!「おばあちゃんちで何してたの?」と聞くと、昔の写真を見て大笑いしていたらしい。
すぐに長女は自分の家に帰って行った。ちょっとさみしい。

結局、今日は一歩も外を出なかった。たまにある、こんな日。手持ち無沙汰な時間が苦手なのに、アタマで考えてしまうとなんとなく動けない日。
時間があったら、なるべく散歩して体を動かしたい。1日のうち、ほんの少しの時間でもいいから(未だ体重に変化なし)。